フィリピンでホームステイ:星の中で
ちょうど今日、朝6時くらいに自分の家の前を歩いていると、ニワトリの元気な鳴き声。
どこか懐かしさを覚えるニワトリの鳴き声にフィリピンでのホームステイの経験を思い出しました。
そう言えば、フィリピンではニワトリに豚に鳥にがそれはもう大きな声で鳴いていたなぁ、と。
私が初めてフィリピンへ行ったのは2年前の夏のこと。その時の経験は、いまでも鮮明に覚えています。
当然、洗濯機もお風呂もありません。服は貯めた雨水を使って洗います。
同じく貯まった雨水を使って桶を使って身体を洗います。ああ、自分はなんて文明人だったんだろう、と。
自らの生活の豊かさに気づいたのです。水を水道を捻ってすぐにゲットすることが出来ないだけでこんなにも不便だなんて。そしてそして皆さん、なんと、ネットが!!繋がらない!!んです。
そんなん当たりまえだ。
(これが洗面所兼台所。右のバケツに溜まった水を使います。)
(こちらがサリサリという日本でいうところのコンビニ。意外と買えるものが多かったり。)
不満タラタラの筆者をよそに、先輩方は(多少文句を言いつつも)慣れた様子で、非常に頼もしいと思うと同時に自分は二週間でこの生活に慣れることができるのだろうか、と不安でした。
だって、一人暮らしに慣れるのに3ヶ月はかかったもん。でも、そんな私が心から楽しかった、と思えたのは、日本にあってフィリピンに無いことと同じくらい、いや、それ以上に、日本に無くてフィリピンにあるものがある、ということに気づいたからです。車が無い代わりに澄んだ空気がある。
電灯が無い代わりに空一面に広がる星がある。テレビが無い代わりに家族とのなんでもない会話がある。
私はホームステイ先の家族にたくさんのことをして貰いました。
私はこのホームステイ先のおばあちゃんのことを鮮明に覚えています。
たくさんのご飯を作ってくれたり、建設に出かける際にはお腹が空くだろうと言ってパンや果物を用意してくれたり、雨に濡れてずぶ濡れになって帰ってくると、汚くなった靴や服を洗っておいてくれたり。
曲がった腰は重く、歩くのも大変そうなのに、いつも私が建設から帰ってくると、家の外で出迎えてくれました。このおばあちゃんに対して何か私はお返しすることが出来たのだろうか、お別れの際に涙を流していたおばあちゃんをよそに、私はそんなことを考えていました。
(真ん中がそのホームステイ先のおばあちゃん、右が筆者、左が先輩の3ショット)
成田空港に到着すると、機内モードを意気揚々と解除し、20年弱過ごしてきたライフスタイル、
ジョブ"文明人"に即戻り。そして、一ヶ月もすれば、お風呂や洗濯機のありがたみなどは薄れ、
当たり前が当たり前になり、ネットの接続が悪いと唸ったり、電車が遅れると嘆いたり。
でもたまに、夜空をふと見上げると思い出すのです。ホームステイでの経験だったり、
フィリピンで見た素敵な星空だったりを。
(この豊かな自然と緑。都会で暮らしているとなかなか出会えません。)
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