新シェフ就任!絶景ラグジュアリーフレンチSaint Pierre の新メニュー

公開日 : 2016年09月29日
最終更新 :

目の前にマリーナベイサンズを見渡す絶景のレストラン、Saint Pierre(サン・ピエール)新しく、エグゼクティブシェフとして加わったMathieu Escoffier(マシュー・エスコフィエ)シェフと、オーナーでグランド・シェフのEmmanuel Stroobant(エマニュエル・ストローバント)シェフと二人で作り上げた新しいメニューを頂きにお邪魔してきました!

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子ども好きで、ずっと子どもたちの食育にも関わっているEmanuelシェフだけに、ファインダイニングでありながら、子どもも歓迎のコンセプト。ノンアルコールのドリンクも、フランスのAlain Milliatのジュースなど、上質なものをそろえています。私はたっぷりと使われた素材の味が感じられる苺のジュースを頂きました。

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夜は5種類のパンが出てきますが、お昼は2種類。バターは、有塩と無塩に海藻を練りこんだものの2種類です。この日はサワードウとミルクブレッドでした。

昼と夜のコースから、それぞれお勧めのもので組み立ててもらったコースです。

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Emmanuelシェフももちろんレストランに。「きょうはいい黒トリュフが入っているんだ」と見せていただきました。

アミューズは、まるで小菓子のような繊細なものが3種類。

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奥から、トリュフが飾られたパースニップのムースのキャンディー仕立ては、滑らかなムースがプチンとはじけます、真ん中がまるで刺身のようなしっとり感を残したサーモンコンフィにビートルートにワサビのソース、カリカリの薄い生地にサーディンとオリーブをあしらったどこか南仏風のトースト。

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刻んだセロリにエスペレットと呼ばれる南仏の唐辛子を混ぜたタルタル、栗のヴルーテ。上のマリーゴールドの若芽が、新鮮なレモンの香りを漂わせます。クミンを効かせたヴルーテは、どこかエキゾティックな印象です。

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秋の雰囲気を感じた後は、すっきりとした一皿でリセット、スズキの仲間、ごく薄くスライスしたシーバスのカルパッチョ「Rosy Sea Bass」。優しい味わいの白身の滑らかさ、レモンオイルに、ビートルートなど自家製の野菜のピクルスと、ごくごく小さなクルトンが、繊細な歯触りをプラスしています。

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ウォータークレソンのクーリにオークでスモークした生クリームを泡立てたもの、玉ねぎの旨味を閉じ込めたスムースなフランに、獲れたばかりのフレッシュなオシェトラキャビアをたっぷりと載せて。クレソンの野趣あふれる緑の香りを、クリームやフランの優しい味がゆったりと包み、オシェトラキャビアのコクを引き立たせます。

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セットランチの前菜としても選べる、「Langoustine」。添えられた青リンゴと冬瓜のサラダが、みずみずしい酸味と甘みで、ラングスティーヌの身の甘味を引き立たせ、クリスピーなワイルドライスのパフが香ばしさをプラス。滑らかな食感の身と、よい対比になっていました。

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秋の落ち葉が積もる散歩道のような一皿「Mushroom」は、ランチのベジタリアンのメインディッシュとしても選べます。

ポルチーニ茸の粉を敷き詰めた上に、焼いた日本の舞茸、フチをカリカリに揚げたラビオリには、ごく細かく刻んだワイルドマッシュルームのフィリングがたっぷり。茸の香りをベルモットのソースが強調し、オニオンのピュレが旨味を引き立たせます。秋の大地の香りを思い出す一皿です。

メインディッシュは、私はラムを頂きました。

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ラムには、スパイスの効いた濃厚なトマトのピュレ、黄色のズッキーニを使ったラタトゥイユ。甘辛く、程よくスパイスの効いた肉汁をかけて。部位はサドルと呼ばれる鞍下肉ですが、とっても柔らかく、しっとりとした口当たり。ラムの香りとしっかりとした骨格のあるソースとは相性も抜群です。

Matieuシェフは、ワインどころ、ブルゴーニュ・ボーヌ出身。あのEscoffierとは直接血縁関係はないものの、祖父が1ツ星のシェフ、そして両親もレストランを営んでいたというサラブレッド。Alain Ducasseの旗艦店、Plaza Athenee を経て、Restaurant Daniel、そしてJoel Robuchonへ。ボルドーのジョエル・ロブションではスーシェフとして働いたのち、シンガポールへやってきました。

Emanuelシェフは自身がベジタリアンであることから、これまで野菜のエキスを中心とした出汁を使っていましたが、Matieuシェフが加わって、肉の出汁も使うようになり、自然な味わいは残しつつも、よりクラッシックに、力強くなった印象です。美しい盛り付けも、クラッシックなフレンチでのキャリアを感じます。一方で、Emanuelシェフの、アジアの食材を生かしたクリーンなテイストとのバランスで、重たすぎないコースに仕上がっていました。

デザートの前に、コースとは別ですが、Saint Pierre 名物のチーズワゴン。

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食べごろのたくさんのチーズが並ぶ中から、好きなものを選べます。私はエポワスとブルーチーズを頂きました。

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デザートはランチコースから、Pineapple。

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パイナップルのコンフィ、ココナッツアイスクリーム、メレンゲにラムの泡、仕上げにレモングラスと生姜に、バニラを利かせたちょっとアジアなシロップで仕上げます。

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カリカリのメレンゲをスプーンで割ると、ふわふわの中身が出てきて、食感の違いが楽しめます。食事の最後に邪魔にならない軽やかさとほのかなアジアンフレーバーは、Emanuelシェフらしい印象です。

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ランチの3コースはS$58から、ディナーはS$148~。アラカルトもあります。絶景を目の前に、さらにパワーアップしたSaint Pierreの味を楽しんでくださいね!

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営業時間:ランチ 11:30~15:00(火~金曜のみ)、ディナー 18:00~23:00、日曜休

住所:1 Fullerton Road, #02-02B One Fullerton, Singapore 049213

電話:+65 6438 0887

アクセス:MRTラッフルズプレイス駅徒歩5分

筆者

シンガポール特派員

仲山今日子

趣味は海外秘境旅行、現在約50カ国更新中。

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